ハレバレとニッコリ笑う人生を

日々、考えたことをまとめています。

無名と有名のジレンマ

無名バンド

例えば、インディーズでほとんど誰も知らないようなバンドを応援しているとする。

「こんなにいい曲ばっかり作ってて、情熱もあって、カッコいいバンドがなんでもっと有名にならないの!?」

と、まるで自分が宣伝しなければならない!みたいな使命感を持って応援しているとする。

 

ところが、ある時、その無名のバンドが有名プロデューサーの目に止まり、CMやらドラマの主題歌やらに起用され始め、歌番組に出演したり、大規模なライブも開催されたり、どんどん認知度があがってゆく。「今あのバンドが熱い!」みたいに雑誌で特集を組まれたりする。YouTubeでも再生されまくっている。

するとあれだけ「有名になってほしい!」と応援していたのに、

いざ有名になってしまうと、

「昔の、無名で泥臭くて、必死こいてる感じが好きだった・・・」

とどこか寂しさを覚え、応援熱も冷めてしまう。

「もう、わたしの手の届かない存在になってしまったのね」と。

 

もちろんそれでもファンは続けるけれど、インディーズ時代ほどの入れ込み具合ではなくなる。

新しい曲も聴くけど、相変わらず初期の頃のが好きだ。有名になってからの曲は大衆受けするような、なんかキレイにまとまりすぎてる感じがする。

街で「あのバンドいいよねー!」と誰かが話してるのが耳に入ると

「ふん、あのバンドの何もしらないくせに・・・」と思ってしまう。

そのうちに、また新たに無名のバンドを見つけてそっちを応援するようになり・・・

 

と、よくありそうな話だ。

 

自分だけが知っている◯◯

同じように、

「自分だけが知っている居心地のいいカフェ」

「自分だけが知っている眺めの場所」

「自分だけが知っているブランド」

のような

「自分だけが知っている◯◯」

は、

有名になってしまうことで、もうそこまで好きでなくなってしまうかもしれない。

「有名人が通う穴場の店」

があまりに有名になってしまうと、有名人たちはもう頻繁には来なくなるだろう。

 

このように、無名と有名の間にはジレンマがある。

有名になってほしいけど、無名のときにしかない良さが有名になると弱まる、もしくは消えるというジレンマ。

 

なぜ無名時代の方がいいのか

それは

  • 皆は知らないけど、自分だけが知っているという優越感を味わえる
  • 応援する側される側の距離が近い
  • 人目を気にせず自分のやりたいことができる

ということがあるのではないだろうか。

 

有名になってしまうと、

  • 自分だけが知っている優越感が失われる
  • 「大衆」という全体に対してしか発信できなくなる
  • 大衆受けを気にしたり、色々な制限を気にして縛られる

ようになってしまう。

 

AppleAKB48キングコング西野はどう乗り越えたか?

スティーブ・ジョブズAppleという企業を創り、一気に有名にさせたが、

ある時期に経営陣と対立して、Appleを追放されてしまう。

その間、またあらたな会社を創って、「無名時代」の良さを思い出す。

成功者という重みから解放されて、自由に、本当に自分のやりたいことに集中した。

そして、経営が悪化していたAppleに復帰すると、

大衆受けを狙うような、「無難な」製品を次々と廃止して、

本当に「Appleらしい」製品、「無名時代」を彷彿させるような製品に絞り込んで世に送り出すようになる。

その結果、見事にAppleは返り咲く。

 

AKB48は「無名時代」のファンとの距離の近さを有名になったあとも持続させる仕組みを創ったことで、人気になった。

「会いにいけるアイドル」というコンセプトだ。

握手会や総選挙という、ファン一人一人を巻き込む企画を次々と生み出し、有名になることでのジレンマを少なくさせている。有名になったあとも小さな劇場での公演を継続させることでファンとの近さを維持している。

 

キングコング西野も、デビューしてすぐ売れっ子になったが、「有名にはなったけどスターにはなれていない」と、無難な立ち位置に疑問を抱き、「ひな壇やめます」と宣言した。

そして絵本を描き出すようになる。

独演会のチケットも、自らツイッターで一人一人に連絡を取って、手売りで売るという「距離0」戦略をとることで、完売させている。本人は「網ではなく、モリで突く」と表現していた。

絵本も売れて有名になったが、自らサイン入れをしたり、個展会場に足を運んでトークショーを行うなど、ファンとの距離を維持している。

 

まとめ

有名になればなるほど、無名時代の良さが活きてくる。

その無名時代の良さを忘れてしまうと、無難な選択しかできなくなり、いずれは忘れ去られてしまうだろう。

 

では、その無名時代の良さとはなんなのかというと、先にも挙げたが

  • 発信側と受け手の距離が近い
  • 自分の本心をごまかさずにやりたいことをやる

ということだ。

「自分だけが知っている優越感」は残念ながら、受けての問題なので、解消することは難しいが、それでも「発信者と受け手の距離が近い」の部分で、密なコミュニケーションをとることで、そうした「優越感」は維持させることができるかもしれない。

 

 

このブログも、まだ月間PVが100程度の、超超超無名ブログだが、

今のこの書きたいことを書く姿勢を維持していきたい。