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ハレバレとにっこり笑う人生を

日々、考えたことをまとめています。

言いたいことは15秒にまとめる。CMに学ぶ伝え方。

考え方

15秒間の魔力

突然ですが、今から15秒間、数えてみてください。

1、2、3、4、5、・・・15。

意外と長いことに驚くかもしれません。

ただ漫然と15秒間数えた人は少ないでしょう。いろいろなことを想像したはずです。

わずか15秒間でさえも、いろいろなことを考えることができるのです。

 

お気づきだと思いますが、

この15秒間という数字は、一般的なテレビCMに多く使われる数字です。

多くの企業が、この15秒間で自社の製品やサービスの魅力をいかにわかりやすく伝えられるかに懸けています。

そして、実際にこの15秒間の広告がかなりの効果を示すことが分かっているので、多くの企業はバカ高い値段を支払ってまでテレビCMを出すのです。

「15秒間でいかに魅力を伝えられるか」を考え抜いた結果がテレビCMとなって放送されているのです。

 

僕たちも、この15秒間という数字を利用してみるというのはどうでしょうか。

つまり、自分の言いたいことを15秒間にいかにわかりやすく、そして魅力的に伝えられるか、を考えるのです。

 

良いアイデアは15秒にまとめられる。

魅力的なアイデアであれば、その魅力の上澄みの部分、エッセンスは15秒間程度で話せるものになるはずです。

もしそれ以上の時間がかかるのであれば、「結局なにがしたいのか?」を明確に考えきれていない証拠です。

 

これはビジネスの世界でも「エレベーターテスト」として有名な考え方です。

もし、会社のお偉いさんとエレベーターが一緒になった時「キミはいまなにをしているんだ?」という問いにその場でうまく答えられなければヤバイよね、普段から短い時間で伝えられるように考えとこう、ということからこの名前がつけられました。

エレベーターも、詳しく測ったことはないですが、だいたい15秒〜30秒と、テレビCMと同じくらいの長さになるでしょう。

 

また、15秒〜30秒程度で「言いたいこと」が伝えられるということは、他者が理解しやすいだけでなく、自分自身にとってもかなりのメリットとなります。

なぜなら、すべての作業をその「15秒」に関連付けて進めていけるからです。

 

良いアウトプットをするためには、まずかならず全体像を把握することから始めます。

そしてその全体像を分解し、優先順位をつけて、「デカイもの」「イシュー」から始めるのです。

(参考:『イシューからはじめよ』 )

イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」

イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」

 

 

 15秒でまとめるということを意識することで、全体像を把握しやすく、ポイントを押さえたアウトプットが可能になるのです。

 

どこに注力すべきか、これは重要なことなのか?を判断するためにも、「自分のしたいことはなんなのか?」を15秒でまとめることが有効なのです。

 

テレビCMは優良な教材となる。

さて、ではどのように15秒間にまとめれば良いのでしょうか?

この時参考にするのが、テレビCMなのです。

 

テレビCMは上述の通り、企業がバカ高い値段を支払って、文字通り商品の命運を分ける重要な戦略として取り組む一大事業です。

そのCMには超一流コンサルタント、超一流デザイナー、超一流脚本家、超一流コピーライターなど、そうそうたるスタッフが関わっているはずです。

彼らの思考のエッセンスが凝縮されているテレビCMから学ばない手はありません。

しかも無料です。

 

YouTubeで「テレビCM 15秒」と検索してみてください。

膨大な数のCMを無料でみることができます。

それらのCMをご覧になるとお分かりになるように、15秒で何かの魅力を伝えようとすると、ごちゃごちゃしたものよりもシンプルなものの方が効果的なことがわかります。

 

具体的に。

こちらのエアコンのCMをみてみましょう。

youtu.be

「部屋中どこでも暖かい」

これが、このCMを見た人に伝わる最も重要な要素です。

しかし、「このエアコンの名前はなんでしたか?」

と聞かれて答えられる人はあまり多くはないのではないでしょうか?

正解は「ノクリア」です。

これではCMの効果が低いのではないか?と思われるかもしれませんが、実はそうではないのです。

なぜか?

「部屋中どこでも暖かい」というイメージと、CMの印象、例えば「山崎賢人さんが登場する」などの情報さえ植え付けられれば、あとは自然と「富士通ゼネラル」の「ノクリア」に行き着くことが分かっているからです。

 

次にこちらのライザップのCMを見てみましょう。

youtu.be

かなりシンプルです。

ココリコの遠藤さんの持ちネタ「ほほほーい」をスローモーションで写すというシンプルな内容ですが、見たひとに強烈な印象を残すことに成功しています。

その他のごちゃごちゃした情報は一切出てきません

その分、一つのメッセージが強く出てきやすいのです。

背景を黒にすることで、中心のココリコ遠藤さんを引き立てるのに役立っています。

スローモーションで写すことで、腹が揺れる様を強烈に印象づけています。

また音楽の「ブーブッブ」という重厚なメロディーと後半の「てーってってれって」軽快さの対比も印象付けに強く影響しています。

その転換がちょうど15秒の中間、8秒あたりで行われていることにも注目です。

そして最後に「結果にコミットする、ライザップ」というメッセージが流れ、

見たひとに、強い印象を残すことに成功しています。

 

最後に「シン・ゴジラ」のCMを見てみましょう。こちらは15秒のものが3本セットになっています。

youtu.be

かなり、シンプルなものになっています。

最初の一本と最後の一本は、

ナレーションは一切ナシ。

メッセージも一切ナシ。

ただ劇中のシーンが、ものものしい音楽と一緒に流れ、最後にシン・ゴジラというタイトルだけ現れる、というものになっています。

この2本は「ゴジラによる襲撃」が主体となっているのに対し、

真ん中の一本は「立ち向かう日本人、人類」が主体となっていることに気づきます。

シン・ゴジラ」をご覧になった方はお分かりだと思いますが、「シン・ゴジラ」は単純な怪獣映画ではなく、困難に立ち向かう人たち、の人間ドラマ的要素も大きいのです。

この2種類のテーマをうまく伝える内容となっているのです。

 

いずれにしろ、この3本のCMはYouTubeからかなり適当に引っ張ってきたものですが、このようにわずか15秒間でそれぞれの魅力をかなり効果的に表現することに成功しているのです。

 

メッセージを絞る。

これらに共通していることは、

「伝えるメッセージを1つに絞る」

ということです。

 

CMをみる際には、「このCMで最も伝えたいことはなんなんだろう?」と考えながらみるのです。

その1つのメッセージを伝えるために、CMは様々な手法を使っていることが分かります。

 

上の例で説明します。

まず「エアコン」のCMの場合です。

「部屋中どこでも暖かい」という情報が最も伝えたいメッセージです。

そして、超人気タレントの「山崎賢人」を起用することで効果的に伝えようとしています。

彼のタレントイメージである「誠実で優しそう」な雰囲気をうまく取り入れているのです。

その「山崎賢人」が手を引っ張って、「ココも、ココも、ほらココも」と連れて行ってくれるという演出を行うことで、多くの女性の心を惹きつけることに成功しています。

ここで女性というキーワードが出てきました。

企業はいかに女性を味方につけるか、を真剣に考えているのです。なぜなら、家計の財布のヒモを握っているのは多くの場合女性だからです。そして多くの消費財を購入してくれるのも女性だということが共通認識としてあるのです。

ここで「山崎賢人」ではなく「広瀬すず」が起用されていたら、どうでしょうか。

全く違う印象になるはずです。

もし起用するとしたら、おそらく「家族」をメインとしたものになるでしょう。「海街ダイアリー」などの映画で「妹キャラ」という印象の強い彼女は単体ではなくて、「家族」というイメージをつけたほうが販売戦略的に効果的なはずだからです。そしてキャッチフレーズも「家族のだんらん」的なものになりそうです。そうしたイメージを演出することで、「お母さん」たちに訴えかけようとするでしょう。

 

話が少し脱線しました。

元にもどします。

 

次のライザップの場合はどうでしょうか。

「結果にコミットする、ライザップ」が最も伝えたいメッセージです。

これを効果的に伝えるためには、

「ぶよぶよの体」→「引き締まった体型」

の対比を見せることです。

ということはある人物を主体に置くはずです。だから背景を黒にしています。

人体の白さと背景の黒、という対比で人物を浮き上がらせるのです。

「ブーブッブ」「てーってってれって」の音楽の対比もこれを印象付けるのに役立っています。

そして文字が全て「金色」ということにも注目です。商品イメージの黒、金に統一させる効果があるのです。

CM全体を通して、ライザップという商品の統一感をうまく演出しているのです。

 

最後の「シン・ゴジラ」の場合はどうでしょうか。

メッセージ性を極力排した内容のため、無いといえば無いのですが、強いて言うなら「シン・ゴジラ」というタイトル、作品全体の雰囲気ということになりそうです。

 

上述したとおり、「シン・ゴジラ」は単純な怪獣映画ではなく、困難に立ち向かう人類、というヒューマンドラマ的要素もあるということもうまく演出しなくてはなりません。

真ん中の一本ではとくにこの点を強調したものになっています。

ゴジラ主体のもの」「人間主体のもの」「両方織り交ぜたもの」の3種類を用意することで効果的に伝えようとしているのです。実際のCMにはこれらが均等なバランスで放送されていたはずです。

また、「このあとどうするんだ?」「どうなるの?」という不安感、期待感を出さなければなりません。

そのために音楽も重厚でものものしいセレクトがされています。

セリフなども極力排除され、映像で見る人に想像させるようにしています。

ゴジラの圧倒的な巨大さを演出するために、最後の一本では下からのアングルのみのものを使用しています。

また監督がエヴァンゲリオンの監督をしていたこともあり、なんとなくエヴァ風の雰囲気がするのは多くの人が気づくことでしょう。戦車やヘリなどの兵器が使われているのも、街が破壊されていく描写なども、どことなくエヴァ風なイメージに結びつきます。

 

おわりに

このように、たった15秒のCMでも、そこから汲み取れる情報はたくさんあるのです。そしてそれらは全て、「1つの伝えたいメッセージ」に集約され、それを効果的に表現するために、全てが計算されているのがわかるのです。

 

この記事では分析するだけにとどまりましたが、ここで分析した手法を実際にどのように私たちが日常で使っていけばよいのかまでは書ききれませんでした。

また後日、考察したいと思います。

 

ちなみに、今回の記事を15秒間で伝えるために以下のメッセージを考えてみました。

実際に読んでみてください。だいたい15秒間になるはずです。

 

「言いたいことは15秒間にまとめよう。15秒にまとめることで、あなたの言いたいこと、やりたいことを魅力的に伝えることができます。そのための教材として、CMはかなり強力なツールなのです。

 

もっと他にいい案がありそうですが、とりあえず今回はここらへんで。